債務整理の種類

こんにちは。司法書士の森野です。

「借金の返済が終わらない」「返済をするのが苦しくなってきた」などでお悩みではないでしょうか？

このような借金問題を解決する方法として、「債務整理」という手続きがあります。

「債務整理」とは、借金の減額や免除、支払い方法の交渉などにより、生活の再建を助ける手続きとなります。

今回は、債務整理の種類について説明していきます。

債務整理手続きには、主な手続きとして「任意整理」、「個人再生」、「自己破産」があり、その他の手続きとして、「過払い金返還請求」、「消滅時効の援用」があります。

以下で、それぞれについて説明していきます。

任意整理とは、裁判所を利用せずに、消費者金融やクレジットカード会社などの債権者と無理のない返済方法について話し合う手続きとなります。

具体的には、原則として将来の利息をカットしてもらい、今ある債務を３～５年で返済できるように交渉します。

個人再生とは、裁判所に申し立てることにより、今ある債務を大幅に減額し（５分の１程度）、減額した額を３年分割（特別の事情がある場合は５年）で返済することを認めてもらう手続きになります。

自己破産とは、裁判所に申し立てて、借金の支払いが不能であることを認めてもらうことで、債務の支払いを免除してもらう手続きです。

その他の手続きとして、「過払い金返還請求」と「消滅時効の援用」について説明していきます。

過払い金返還請求は、テレビのCMなどで聞いたことがある人もいると思います。

この過払い金返還請求とは、払いすぎた利息の返還を求める手続きです。

ちなみに、銀行のカードローンやクレジットカードのショッピングは、過払い金が発生しません。

次の２つに当てはまれば、過払い金が発生している可能性があります。

1. 平成22年6月17日以前に借入を開始した方
2. 借金を完済して10年以内の方

消滅時効の援用とは、一定期間返済していない債務について、消滅時効を援用することにより、借金を消滅させる手続きです。

消滅時効を援用するためには、最後の返済から５年以上が経過している必要があります。

また、裁判を起こされて判決が確定している場合は、時効期間は判決が確定してから１０年となるので注意が必要です。

消滅時効を援用するためには、相手に内容証明郵便を送付する必要があります。